トライアングル構想




平成11年9月代表質問
E◆岡崎源太朗議員 次に、トライアングル構想についてでございますが、トライアングル構想によって広島と呉間で2,400メガビットの情報電送能力を持つ光ケーブルが来年4月から利用できるようになります。商業に利用すれば、大きく経済は前進し、福祉に利用すれば障害者が自宅で仕事をすることができるようになるでしょう。2時間のビデオ映像はたった5秒で、レントゲン写真30枚はわずか1秒で電送できます。私の20分間の質問程度は10万分の1秒で電送できるでしょう。しかし、アクセスポイント、情報の接続点が西部工業技術センターであり、市利用の電話回線は現在1.5メガビットの専用線しかありません。本庁のすべての電話回線を使ったとしても、これでは1分間で送ってきた情報を取り出すのに丸1日以上かかり、その間電話は使えません。アクセスポイントまでの光ケーブル専用線、あるいは無線による接続が必要と思われますが、呉市のお考えはいかがでしょうか。
 また、光ケーブル専用線をアクセスポイントまで借りる場合一体幾らぐらいかかるとお考えでしょうか。
 さらに広島大学はこの回線だけでなく、日本縦断ギガビットネットワークにも直接接続しております。呉大学も情報トライアングルに接続する必要が出てくると思われます。現在、呉大学の目の前で光ケーブル工事をしていますが、ケーブルを分岐して大学と工業団地に情報を取り込んでいくというような構想はありませんでしょうか。

市長(小笠原臣也) 岡崎議員にお答えいたします。
 6番目に御質問になった項目でございますが、情報トライアングル構想という、今後の高度情報化社会において極めて重要な問題についてのお尋ねでございます。
 情報トライアングル構想は、広島県全体の情報通信ネットワークの整備に向けた核の形成を図るため、まず広島市、呉市、東広島市の3都市を相互に光ファイバーで接続する公的情報通信基盤を構築するものでございまして、現在、広島県が広島メイプルネット整備事業として本年度末竣工予定で整備を進められておるところでございます。12年度からは、まず利用実験を開始される予定と聞いております。この大容量ネットを利用するためには、当然ながらアクセスポイントまでの回線も利用目的に応じた容量のものが必要になるわけでございますが、このポイントまでの接続回線利用料は、実験参加者の負担ということになっておると聞いております。そうしますと、例えばNTTの1.5メガの光ケーブル専用線を利用してシステムの運用をするということになれば、この回線の利用料は月額16万2千円、年間に換算いたしますと194万4千円という高い料金になるわけでございます。議員御指摘のアクセスポイントへの接続する光ファイバー回線の敷設や分岐につきましては、一定期間の利用実験やネットワークの管理運用方法等の検証結果を踏まえまして、再検討していくということになろうかと思います。
 なお、お尋ねのありました呉大学につきましては、今、既に独自の光ファイバー回線を持っておられると聞いておりまして、関連のところとネットワークを組んでおられるようでございますが、これは呉大学の方で当然新しい情報トライアングルに接続することをお考えになるものと思っております。また、極めて有益な情報トライアングルを利用するということになりますと、今後この利用を拡大し効果を上げていきますためには、利用しやすいような、いろいろな措置が必要になってこようかと思います。県に対しまして、現在アクセスポイントの増設とか、あるいは回線使用料への助成等、より利用しやすいシステムについて強く要望しておるところでございますが、今後とも引き続き要望して、本当に情報トライアングルが有効に活用されるようにしていただきたいと。また、そのように呉市の関係団体、あるいは企業も参画をして活用していただきたいというふうに考えておりますので、よろしく御理解をお願い申し上げます。

E◆岡崎源太朗議員 今度はトライアングル構想でございますが、光ケーブル専用線を阿賀まで借りると、第1種電気通信事業者が月々72万円、それ以外の者はもう少し安いと思われます。月々72万円かかる専用線を100本束にした光ケーブルを西部工業技術センターまで工事したとしても2,500万円程度ではないかと思われます。県の合同庁舎も接続を考えておられます。共同で独自回線を構築していくという考えはありませんでしょうか。
 また、本庁だけ整備できればいいというのではありません。むしろ、すこやかセンターや各病院間の通信網整備の方が急がれるのではないでしょうか。個人のカルテやレントゲン写真を短時間に大量に電送できれば、緊急の際に大変役立つと思われます。今後の見通しをお尋ねします。

市長(小笠原臣也) 岡崎議員の再質問にお答えいたします。
 情報トライアングル構想についての、いろいろ再質問でお話がございましたけれども、私どももそういう問題意識を持っております。要望いたしております県もそういう問題意識を持っておりまして、例えば県はNTTに対しまして利用料金を低額にするように要請をされているというふうに聞いておりますし、我々は県の方にさらに助成等によって利用料金が安くなるようにお願いをしておるところでございます。
 また、今お触れになりましたけれども、いろいろな企業や団体が共同で利用するというやり方は、私は非常に有効なのではないかと思います。そういう方策の検討とか、あるいは現在呉市ではCATVがありませんで、CATVの検討もこれから呉市としても進めていかなければなりませんけれども、先進都市の場合は、CATVの回線を使って光ファイバー網に接続するやり方もとっておるところもございまして、そういったことをいろいろと検討し、また要望して、もっと利用しやすい方策になるように今後も検討を進めていきたいと思っております。よろしくお願いします。