朝鮮通信使




平成29年6月一般質問
*** (1)見通しはどうか
 つぎに朝鮮通信使のユネスコ国連記憶遺産登録についてお尋ねします。世界中からユネスコ国連記憶遺産登録の申請が上がり、三本指に入ったのでしょうか。朝鮮通信使が有力候補になっているとお聞きます。見通しはどのようになっているか教えて下さい。

【答弁】 朝鮮通信使の国連記憶遺産登録については,昨年の3月に日本の朝鮮通信使ゆかりの自治体などで構成する『(NPO法人)朝鮮通信使緑地連絡協議会』と韓国の『釜山文化財団』とで,「朝鮮通信使」に関する資料をユネスコ(国連教育科学文化機関)の記憶遺産に共同申請しております。
 そして昨年11月には,協議会の代表者がフランスのユネスコ本部を訪問した時に,記憶遺産担当の事務局長から,「非常に良いプログラムである」との高い評価を受け,今年の秋頃には登録されるのではないかとの感触を得ているところです。

*** (2)他市との連携
 今回日本韓国の自治体が共同申請しました。これからの観光文化あらゆることに今後も共同して行くことが必要と考えます。他市との連携の方向性をお尋ねします。

【答弁】 ユネスコ記憶遺産に登録されれば,′呉市を始め朝鮮通信使ゆかりの地として,世界に情報発信することが可能となり,観光客の誘敦に繋がることを期待しております。
 呉市では,登録に併せて,懸垂幕や横断幕,祝賀看板の設置,映像制作などについて,蘭島文化振興財団や地元関係者と協議をしております。
 また,(NPO)朝鮮通信使緑地連絡協議会を構成する自治体の魅力を一体的に情報発信していくための組織として,(仮)ユネスコ記憶遺産『連絡部会』を設立する予定としております。
 その連絡部会を中心に自治体間の連携を深め,例えば,朝鮮通信使ゆかりの地を訪ねるツアーの企画など,呉市としても積極的に働きかけをしていきたいと考えております。

*** (3)安芸灘4島全体での取り組み
 朝鮮通信使が国連記憶遺産登録になりますと、朝鮮通信使と同じルートを通ってみようと、韓国からも日本からも海路・陸路でツアーが計画されると思います。美しい瀬戸内海で、潮待ちと称する宿泊をするとしたら、航路を見ていただくと、御手洗(みたらい)下蒲刈か鞆の浦になるのではないでしょうか。そうなりますと、4島全体で受け入れ体制を整備する必要が出てくると考えられますが、どのように受け入れ体制を作っていくか市のご所見をお尋ねします。

【答弁】 安芸灘とびしま海道の愛称で親しまれている安芸灘4島エリアには,朝鮮通信使に関する資料を展示している松涛園や蘭島閣美術館の外,「日本の渚100選」に選定された「県民の浜」がございます。
 更には,豊町には江戸時代の面影を残す重要伝統的建造物群保存地区など,海や文化・歴史を体感できる魅力的な資源が数多くございます。
 この度,ユネスコ記憶遺産に登録されれば,地域に点在する観光スポットをゆっくりと時間をかけて周遊していただくチャンスになるものと考えております。
 そうした中,呉市では今年度,国の地方創生拠点整備交付金を活用して,「県民の浜」にある「コテージかまがり」の新設,改修を行い,宿泊客の増加につなげたいとの思いでございます。
 一方,豊町御手洗地区では,民間事業者が,かつて診療所として使われていた洋館を改築しゲストハウスをオープンさせるなど,地域においても観光客受入の機運が高まりつつあるものと認識しております。
 こうした絶好の機会を捉え朝鮮通信使ゆかりの自治体等とも広域的な連携をして,安芸灘とびしま海道エリアの更なる情報発信,PR等に力を注ぎ,本市観光の課題である滞在型観光の推進につなげていきたいと考えております。

【提案】 県民の浜はコテージを拡張されて、朝鮮通信使ツアー受け入れの先見の明があると感動しました。イカチゲパーティが楽しみです。
 住宅宿泊事業法いわゆる民泊新法が6月9日に成立しました。
来春からの施行になると思われますが、都道府県に届け出をすることで、民泊の営業が可能となります。呉市は呉市保健所に届けるようになるでしょう。朝鮮通信使ツアーにおきましても蒲刈県民の浜もですが、民泊も行われるようになるでしょう。
 民泊では韓国の方と膝を交えての食事になるかもわかりません。もっとも韓国は片膝を立てるので膝を交えてにならないかもわかりませんが。
 韓国と友達チングになる民泊もご協力をよろしくお願いします。
 4島には接岸できる港湾施設があります。宿泊施設があります。美しい眺めと歴史遺産があります。おもてなしがあります。鯛といかと太刀魚があります。お土産にミカンがあります。4島が韓国と世界のリゾート地になり、国連の町として国連会議が行われることを祈念して質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。カムサハムニダ。



平成28年3月予算総体質問
◆(岡崎源太朗議員)  朝鮮通信使国連記憶遺産登録に御尽力をいただいておると思いますが、現在の取組状況を教えてください。

◎文化スポーツ部長(末重正己) 朝鮮通信使ユネスコ世界遺産登録に係る現在の状況についてお答えいたします。
 世界記憶遺産は、人類が長い間記憶として後世に伝える価値があるとされる書物などの記録物を対象として、保護と振興を目的に登録される制度でございます。朝鮮通信使ユネスコ世界記憶遺産登録につきましては、平成26年3月に日韓共同申請の合意がなされ、日本側の推進機関として朝鮮通信使の寄港地呉市を含む対馬市から日光市までの15の自治体と関連団体等で組織された朝鮮通信使縁地連絡協議会が母体となる朝鮮通信使ユネスコ記憶遺産日本推進部会を設立し、韓国側の推進機関であります釜山文化財団と共同して申請へ向けて準備を進めているところでございます。
 本市では、平成26年度から世界記憶遺産登録候補資料の調査、選定を進め、下蒲刈町の御馳走一番館で所蔵しております朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図を平成27年4月24日に市の有形文化財に指定いたしました。その後、世界記憶遺産の登録リストに申請し、本年1月12日の日韓共同会議で登録申請の最終決定を受け、日韓合わせて他の332点の資料とともに登録リストに掲載されたものでございます。本年1月29日に長崎県の対馬市におきまして、日韓の推進機関により日韓共同申請の調印式を行い、3月初旬にユネスコ委員会へ登録申請書を提出するよう準備を進めているところでございます。申請後は、ユネスコの諮問機関の評価後、ユネスコ事務局長により登録可否の最終決定が行われることとなっております。時期は、平成29年6月ごろの予定でございます。

◆(岡崎源太朗議員) 御丁寧な説明ありがとうございました。登録になりますと、呉市は国連のまちになります。庁舎前の3本のポールに国連旗を掲げていただくか、無理があったら、ユネスコ旗をぜひ掲げていただければということを要望いたします。