情動の科学的解明
平成18年第2回 6月定例会
岡崎源太朗議員 質問の1番、情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会の報告書についてお尋ねいたします。
キレる子の増加などへの対応策を話し合ってきた文部科学省の情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会が昨年10月に報告書を発表いたしました。生活リズムの必要性や乳幼児期には家族から愛情を与えることが必要等の大きく6項目が提言され、今後の統一的指針になるであろうと思われます。ところで、文部科学省が提言したこの内容に対し呉市の見解をお尋ねいたします。
次に、このうち最も重要な項目について見解をさらに詳しくお尋ねいたします。
報告書の中で「適切な情動の発達については、3歳くらいまでに母親を初めとした家族からの愛情を受け、安定した情緒を育て、その上に発展させていくことが望ましいと思われる。生まれてから5歳までの情動の基盤を育てるための取り組みは大変重要であり、その後の取り戻しは、不可能ではないが年齢とともに困難になると思われる」と書いてあります。この記述に対し呉市教育委員会は賛成するのか、それとも根拠のない非科学的として反対するのかお尋ねいたします。
学校教育部長(太田耕造) 初めに、(1)についてでございますが、議員御指摘の検討会につきましては、脳科学、精神医学等の専門家がそれぞれの研究成果を持ち寄り、その成果を教育の現場の指導にどう反映させるかについての方向性を報告書にまとめられたものと把握しております。この報告書の提言を踏まえ、今後、文部科学省においては実践現場で活用するための方策の検討を進める予定とのことであり、そうした動向について関心を持ちながら、関係部局、機関等との連携を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
岡崎源太朗議員 これ、検討を進めていただくということでありますが、厚生省から出ました厚生白書の平成10年度版には3歳児神話には合理的根拠はないと書かれてあったことから、ゼロ歳児保育、長時間保育は推進されてまいりました。ところが、今回の文部科学省による科学的解明によりまして、3歳くらいまでに母親を初めとした家族からの愛情を受けることの必要性が示されました。今後、文部科学省の今回の指針を受け、家庭内教育をすべきと思われますが、市の家庭内教育に対する方向性というものがありましたら教えてください。
学校教育部長(太田耕造) まず、情動に関する報告書に関連して再度の御質問でございますが、先ほども答弁申し上げましたとおり、文部科学省においては、今後この報告書に関連して引き続きの検討を進める予定であるとのことでございますので、そうした動向について注視してまいりたいと考えております。御理解のほどどうぞよろしくお願いいたします。
岡崎源太朗議員 では、最後は要望で終わらせてもらいます。
第1問目でありますが、脳科学の研究で、衝動性、攻撃性、引きこもりなどの症状を持つ子は脳内のセロトニンという物質が不活性だからと言われております。セロトニンを活性化するためには早寝、早起き、朝食が必要と言われております。情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会の報告書でも早寝、早起き、朝御飯といった生活習慣の確立が必要とされております。これら、教育と福祉、生活にまたがることのアドバイスをする家庭教育係の復活が必要であろうと思われます。家庭教育係の復活を要望いたします。