海洋牧場


令和6年12月定例会
◆29番(岡崎源太朗議員) 私は岡崎源太朗でございます。豊かな海の育成についてを、まず質問させていただきます。
 日本が占める海域は、世界6位です。体積では、世界4位です。海の面積というのは、陸の2.5倍あります。また、海は立方体ですので、海底をLEDで照らせば藻が発生し、エビが繁殖し、魚が増殖し、無限のたんぱく源となります。世界の10億人が食料に困る中、海岸線の長い呉市は、海洋牧場などの海洋技術で世界に貢献すべきと思われます。
 ところで、広島県の資料によりますと、1988年をピークに広島県の漁獲量は減っています。呉市はどういう状況でしょうか、お教えください。
 これから質問席に移ります。
           
◎農林水産担当部長(久保隆弘) 呉市の漁獲量でございますけれども、農林水産省の海面漁業統計によりますと、昭和63年、つまり1988年でございますけれども、約7,600トンでございました。これが30年後の平成30年には、約2,300トンとなっております。この統計でございますけれども、平成30年をもって市町村別の集計が廃止となっており、それ以降の呉市の漁獲量は把握できませんけれども、漁業者から不漁が続いているとの声を多く聞いており、漁獲量はここ数年とも低迷しているものと推察しているところでございます。

◆29番(岡崎源太朗議員) ありがとうございました。呉市のデータは平成30年までしかなく、近年魚が捕れているのか捕れていないのか分からないといった状況で、今回はデータの乏しい質問となります。タチウオの豊島ラーメンが若干気になるところでございます。
 さて、呉市は海洋牧場として、県から権限移譲された自動音響給餌ブイによるマダイの育成をしておりますが、自動音響給餌ブイは壊れているとお聞きしております。現在、稼働してない状況なのでしょうか、お教えください。

◎農林水産担当部長(久保隆弘) 議員お尋ねの豊浜町大浜沖に設置されております自動音響給餌ブイは、平成20年度に広島県から譲渡されたものでございまして、機器の異常により、令和4年度から稼働していない状況でございます。

◆29番(岡崎源太朗議員) マダイは、音による飼育ができるそうでございます。なので、稚魚のときに音を鳴らして餌を与えるということを繰り返しますと、成魚になって沖に出たときに、自動音響給餌ブイで音を鳴らして効果的に餌を与えることができます。湾内の自動給餌装置と自動音響給餌ブイのペアが効果的と思われます。食料となる小魚が減る中、成魚を太らせるのは、自動音響給餌ブイと考えられます。自動音響給餌ブイを修理したらいかがでしょうか、お尋ねいたします。

◎農林水産担当部長(久保隆弘) 自動音響給餌ブイの修理でございますけれども、製造メーカーに問合せをしましたところ、機器が古く部品もないため修理ができないとの回答でした。そうしたことから、地元の漁協と協議の上、同じ豊浜町の山崎港内で、これまでと同じく6月から11月の期間の給餌、餌やりでございますけれども、これを行うことで、大浜沖と同程度の効果を上げておるという状況でございます。

◆29番(岡崎源太朗議員) ありがとうございます。マダイを成魚まで育てても、餌となる小魚がいなければ、痩せ衰えたままです。自動音響給餌ブイで成長させる必要があると思われます。魚は、水温や潮流で餌を食べないことがあります。最近のAI自動給餌装置は、水中カメラで魚の食いつきを監視しながら適正な餌を与えることができます。海洋牧場は、ハイテクで効率よく魚を飼育すべきと思われます。畑で肥料を投薬して大量の作物を作るように、海で効果的な餌の投与で大量のマダイを捕りましょう。捕る漁業から機械で管理できる、作り育てる漁業への転換を提案いたします。
 以前提案させてもらいましたが、音戸の瀬戸と早瀬と天応沖をエアカーテンあるいは電磁シールドで海域を遮断しましたら、呉湾が大きな生けすになります。回遊魚のマグロですとか、6メートルの鯨とかを養殖できるのではないかと思っております。マグロカレー、鯨カレーを実現いたしましょう。



令和4年6月代表質問
3.水産振興について
  (1)自動音響給餌ブイを使用した海洋牧場の現状
【質問】漁船で魚を探してとるよりも、栽培する方が効率的と思われます。
豊浜沖で自動音響給餌ブイで魚を育てています。
 広島県から委譲された自動音響給餌ブイを使った海洋牧場事業について現状を教えて下さい。

【答弁】自動音響給餌ブイは音を出しながら工サを与える設備で.豊浜町で海洋牧場事業で使用しております。
 海洋牧場は「マダイのふるさと」を目指して,魚礁設置によるマダイの幼稚魚の住み家と自動音響給餌ブイとを一体的に整備し マダイの生存率の向上を図るもので,広島県が中心となり県内に2カ所、平成6年に大崎上島町、平成10年に豊浜町に設置しました。その後平成20年に呉市に委譲された後も、大崎上島町とともにマダイ育成の拠点として筏生け簀での幼稚魚の育成、放流しての自動音響給餌を漁協など関係機関と連携しながら継続しております。
 マダイの海洋牧場の概要ですが、6月に竹原市にある広島県栽培漁業センターで生産された2センチ程度のマダイの稚魚を豊島漁港内にある生け簀に搬入し、人の手で音を鳴らしながらエサを与えて5〜6センチまで育てます。その後、魚港内の筏生け簀から沖へ移動させ、自動音響給餌ブイで音とともにエサを与えて10〜15せンチまで成長させたマダイは、回遊し漁獲へとつながっていきます。

(2)水産海洋技術センターとの連携

【質問】広島県の水産海洋技術センターと連携をとり,技術協力をすることが呉市の水産を伸ばすことになると思われますが,水産海洋技術センターとの連携について取り組みを教えてください。

【答弁】水産海洋技術センターは県内唯−の県の水産研究施設であり,日頃から市や漁業者からの技術的課題・相談などについて、連携を図っております。
 具体的な事例で申し上げますと、オニオコゼブランド化に関する技術支援や海底耕うん事業の効果調査など,個別の事業においても専門的に関わっていただいているほか、センター長には呉市農水産業振興ピジョン策定時の委員として呉市水産行政にも参画していただいており,専門的な見地からご助言等をいただいております。
 引き続き、水産業の振興について緊密な連携を図つて参ります。
                
(3)海洋牧場の推進
ユウショウ
【質問】電気スクリーンによる海域遮断。湧昇流発生構造物の設置による海底の攪拌。
光ファイバーによる藻類・植物プランクトンの発生などを使って増養殖する海洋牧場を推進すべきと思われますが,ご見解をおたずねします。

【答弁】ご紹介のありました先進的な技術・取り組みを用いて水産資源の増養殖を推進することは大変魅力的的なことではあります。しかしながら,初期投資や維持に係る経費や海中での漏電対策など課題があり,現時点では実用化が難しいようです。海洋牧場など海洋関係の新たな技術開発は常に進化しており,引き続き情報収集や調査研究に努めて参ります。
 元来、呉市の海域は起伏に富んだ地形と複雑な潮流により豊かな漁場が形成されております。近年の「藻場の減少や海域の貧栄養化など,課題はありますが、県が進めるめる増殖場事業の誘致や下水処理場の季節別運転管理の実施検討など、従来持っている漁場機能を効果的に回復させる手法を実施することで.豊かな海の恵みを享受できるようにしていきたいと考えております。

【要望】 日本の領海は世界6位です。体積からすれば世界4位です。世界中で食料の不足が心配されていますが、海は陸地の2.5倍あります。陸地で耕作できるのは地表面だけですが、海は立体です。開発すれば、無限の可能性があります。世界の食糧を解決できるのは海であり、日本の技術です。瀬戸内海という海洋牧場に適した地形を活かし、水産海洋技術センターと研究を重ねて、世界の食糧事情を解決する海洋先進自治体を目指されますようご提案申しあげます。



平成25年度予算委員会
商工 P205 水産業振興費 海洋牧場
岡崎 日本の領海は、面積で言いますと世界6位、体積では世界4位であります。本来なら魚の輸出国になるはずが大量の今水産資源を輸入しておりまして、成田が水揚げが1番だそうでございます。そういったことから、県が海洋牧場を推進してまいりました。呉市は豊浜町から海洋牧場を引き継いだと思うんですが、今どうなっていますでしょうか。

森川水産振興課長 海洋牧場についての御質問でございますが、これは県が平成8年に豊浜町の大浜の沖で放流したマダイの定着率を向上させる目的で、音響給餌ブイでありますとか魚礁を整備したもので、平成20年度に県から権限移譲を受けております。現在は市の施設として、音響給餌ブイの保守管理や日常点検あるいは餌の補給などの維持管理を行っております。

岡崎 人類は、はるか昔は野原を歩いて食材を集めておったのが畑作をするようになって、蓄えるほど食材がとれるようになりました。海も同じだと思います。糸を垂らして待っておるよりも、一定海域を牧場のように魚を飼育したらたくさんとれるということで、海洋牧場が始まったと思います。一定区域をエアカーテンとか電磁シールドで囲って、魚を牧場のように育てることができるそうであります。
 思うんですが、狩留賀と江田島の間、音戸の瀬戸と早瀬を空気の泡を出してエアカーテンで出したら、呉湾であふれるほど魚がとれるのではないかと。そうしましたら、げた船で客に釣らせて、そこで生けづくりができる、こういったことができたらなと思います。県が随分研究してまいりましたので、その成果を生かしてもらいたいと思います。



平成21年度予算委員会
海洋牧場  水産資源対策費P221  14,094

質問 海洋牧場、県がされておりましたが、次年度ぐらいから呉市に管理が移るのではないかと思うんですがどうでしょうか、教えてください

海洋牧場につきましては、県が豊浜町大浜の沖合に放流したマダイの定着率を向上させる目的で、自動音響給餌ブイと魚礁を整備しております。それで、この施設につきましては、県から権限移譲を受けまして、昨年4月から無償譲渡を受け、市の施設として管理運営を行っております

昨年4月からということで、今おっしゃられました豊浜沖の自動音響給餌ブイの件ですが、これは音を鳴らして魚を集めてえさを上げるような仕組みだろうと思うんですが、要は音を鳴らしたら魚が寄ってくるのかなと思うんですが、どうでしょうか

豊浜のマダイの海洋牧場にマダイを放流する前に、同じ豊浜町の山崎地区で、ここの生けすで少し大きくなるまで中間育成事業を行っております。そこでも自動音響給餌装置がついておりまして、そこのえさやりを行って訓練をしております。そういったことで、ここでは実際にマダイの稚魚がえさやりのときに寄ってきているということを確認しております

要は音を鳴らしたら魚が寄ってくるということは、音を鳴らしたときに釣り糸を垂れたら入れ食いになる、要はとり放題になるんじゃないかなということで、これはうまくやれば観光に応用ができるのではないかなということを思います。ということで要望になるんですが、ぜひこういうせっかく県が研究してこられた、すごくいい財産がありますので、観光に応用していただきたい。これだけでなく、エアカーテン、電磁スクリーンということで海域遮断する技術を県は研究してまいりました。橋の下を電磁スクリーンで遮断したら、仁方沖はすごくいい大漁場になるのではないかと思います。そうなりますと4島に料亭が並ぶのではないかということを思いますので、さすが呉市はハイテクのまちだと言われるようにぜひお願いしたいと思います



平成20年予算委員会 P223
水産資源対策費
海洋牧場
◆岡崎委員 水産資源対策費についてお尋ねいたします。
 県の事業なんですが、海洋牧場について、近いうちひょっとしたら県から権限移譲されるのではないかということが聞いておるんですが、そういったような打診があったかどうか、もし公表できるようでしたら教えてください。

盛池水産振興課長 海洋牧場につきましては、県が豊浜町大浜沖に音によって魚を飼いつける技術を利用しまして、放流したマダイの定着率の向上を図る目的で自動音響給餌ブイとか、稚魚のすみかとなる魚礁の整備をしております。
 それで、現在この施設につきましては、市が県から管理委託を受けまして施設の点検運営を行っておりますが、これにつきましては、新年度からは県の権限移譲プログラムによりまして、呉市へ管理義務が移譲される予定でございまして、これにつきましては、新年度から引き続き市の施設として運営を行い、この施設を活用することで効果的な水質資源の増産に努めてまいりたいと考えております。

岡崎委員 いよいよ権限移譲が始まったなということがあるんですが、全部譲っていただくときに、できましたら、要望として基盤整備をもっともっと進めてもらいたいと。今人工魚礁もやっておられると思うんですが、メバルとかキジハタがついておるというのもありました。ちょっと効果が疑問の声も今上がったようなんですが、ないよりは人工魚礁少しでも多い方がいいと思いますし、エアカーテンとか電磁スクリーンという技術も手に入れたいというのがあります。橋がかかりましたら、釣り客とか観光客が押し寄せてくるかもわかりません。そのときにぜひ喜んでいただけるように、整備をもっともっとしてから権限移譲していただきたいなということがあります。地表面の7割が海でありますので、まだまだ希望があると思いますし、畑づくりのように海を耕していただければと思います。



平成19年12月代表質問
海洋牧場構想について
世界中で漁獲高が減少しています。
クジラだけ保護する間違った保護条約で生態系バランスが崩れたことも一つの要因と言われています。
地表面の7割が海であることを考えると海洋資源の開発と研究は島国日本に課せられた使命ではないでしょうか。
水産庁による海洋牧場構想で広島県では豊浜沖で自動音響給餌機による実験が行われております。
音を鳴らせば魚がよってくることから観光にも応用できます。
電気スクリーンによる海域遮断で、一定海域に閉じこめておくこともできます。
将来的には県からの権限委譲も想定されるのではないでしょうか。
流れが緩やかで地形の変化に富んだ呉市の海は貴重な資源です。
水産試験場もあります。
今後県と歩調を合わせて研究開発をする考えはないか質問します。


答弁 電気スクリーンによる海域遮断技術については、実用化がかなり難しいと聞いているが、海洋技術の新たな技術開発は国や県を中心に検討しているので、関係機関との連絡を密にして、積極的に情報収集を行っていく。今後も海洋牧場を活用し、効果的な水産資源の増産を図っていく。


再質問
 県の構想の一つに、江田島湾の入り口をエアーカーテンで遮断し、世界中の魚を江田島湾で養殖し、広島からチャーター船で観光客を運び、釣りをしてもらう計画がありました。
音響ブイで音を鳴らせば魚が寄ってきます。観光客にとって、こんなに楽しいことはありません。
技術的には難しいかも分かりませんが、呉周辺の海も橋に沿ってエアカーテンあるいは電磁スクリーンを設置すれば牧場のように魚を飼うことが可能です。
瀬戸内海は宝の山です。海を山というのはおかしいか。生かしてください。要望です。



平成17年度予算質問
◆岡崎委員 では、239ページ、水産業振興費についてお尋ねします。
 豊浜町に海洋牧場があると聞いておりますが、どのような活動をしておるか、教えてください。

◎神垣水産課長 豊浜町の海洋牧場につきましては、豊浜町の大浜沖に広島県が事業主体となりまして、平成8年度までに整備されたものでございます。整備内容につきましては、自動音響給餌システム、時間が来たら自動的にえさが落ちる給餌ブイ、それとその下に魚礁等を設置しております。それを広島県から豊浜町が、管理運営の委託を受けておりまして、それを今回呉市が引き続いて管理委託を受けて運営していくものでございます。中身としましては、生まれたマダイを生けすで中間育成して、その後、一たん外に飼いつけして音にならして、そのならしたものをそこまで導いて、目の前に音響給餌ブイのところに住みつかそうと、できるだけ長く住みつかすことによって漁家の人が12月までそこで飼いつけをして、次の年に水揚げしようというものでございます。

◆岡崎委員 音響給餌ブイによるえづけがされてきたと思います。
 次は、機能高度化事業の基盤整備に着手されると思いますが、どうでしょうか。

◎神垣水産課長 このマダイの海洋牧場自体は、ハードの整備はこの給餌ブイと魚礁を設置したことで一応終わっております。今はソフトで維持管理をしていく状態になっています。

◆岡崎委員 増殖場とか養殖場がまだ整備する必要があるのではないかと思いますが、どうでしょうか。

◎山田経済部次長 委員さんお尋ねの件でございますけども、この音響給餌ブイと申しますのは、沿岸漁場整備開発事業という事業で県が行われたというふうにお伺いしております。先ほど水産課長の方が御説明いたしましたけども、今の大浜地区での海洋牧場造成事業というものは、給餌ブイを設置して、今の一連の流れの事業が終わったというふうにお伺いしております。今後につきましては、例えば今委員さんおっしゃられたような養殖場造成事業は、それぞれ適地を今度県が検討されまして、新たに必要であれば設置されるということになるんだろうと思います。

◆岡崎委員 地上が戦争で破壊されても、ノアの洪水が再び来ましても、海にはさほど影響はないと思います。日本の栄養源確保のためにもぜひ海洋牧場を強力に推進していただきたいと思います。



平成14年度決算委員会
海洋牧場
☆海洋牧場という事業が県で進められている。音で餌付けをするので音を出せばクロダイ、ヒラメ等の魚が集まり、観光漁業に利用できる。音戸町の広島県水産試験場と連携して海洋牧場を検討する考えはないか。

★検討する。

参考 養殖と違って自然に育てます。