韓国との観光



令和4年6月代表質問
2.韓国との観光について

  (1)韓国との観光の現状

【質問】先月韓国ではユン大統領が就任されました。過去には1000年恨むと言われた時代もありましたが、新大統領になって、交流と観光が増えると期待されます。
 呉市を含める日本と韓国の二国が朝鮮通信使をユネスコ国連登録に提案し、実現しました。呉市は両国の架け橋として、観光と友好の見本となるべき自治体と考えます。
 これまで観光地のハングル表記を増やしたり、ハングルのパンフレット作成等、呉市も様々ご尽力されてこられたと思います。
 韓国との観光行政で力を入れてこられたことと、今後の方針があれば教えて下さい。

【答弁】
 下蒲刈の松濤園に所蔵しております朝鮮通信使関連資料が、平成29年に貴重な歴史的記録物としてユネスコ「世界の記憶」に登録されるなど呉市にとって韓国は大変かかわりの深い国であると認識しております。
 観光におけるこれまでの取組としては,2市2町(呉市・江田島市・坂町・熊野町)で構成する呉地域観光連絡協議会の多言語対応WEBサイト「くれまちダイアリー」において,観光スポットやグルメ,体験などの情報を韓国語で発信するとともに,呉市全体を紹介する観光パンフレットはじめ,大和ミュージアム,てつのくじら館,松漬園などのチラシリくンフレツト等も韓国語版を作成し,市内外の観光案内所等に配架するなど情報発信を行っている。
 加えて,受入体制においては,令和2年度に設置した呉駅周辺の観光案内板(6基)について韓国語でも表記するなど呉駅周辺地域のまちあるきの誘導促進を図るほか,大和ミュージアムにおいて,来館者が自分のスマートフォンやタブレットで展示解説が聞ける「多言語音声ガイドシステム」や,AR技術を用いた展示解説が体験できる「多言語対応AR展示システム」を導入しており,韓国革による案内を行っている。
 呉市では現在,台湾はじめアジアからの誘客をターゲットにしつつ,その他の国や地域へも呉の観光情報の発信を行っており,今後は観光客のニーズを見極めながら受入体制の充実を図っていく予定である。
 新型コロナウイルス感染症の影響を受け,ここ数年インバウンド対応が厳しい状況にあったが,広島市始め周辺市町で構成される協議会においても,海外からの誘客促進の再開を検討しており,引き続き国の方針やコロナの状況を見ながら,韓国はじめ諸外国の観光客獲得に取り組んでいく。

  (2)呉市にある韓国ゆかりの遺跡

【質問】鹿老渡に岩屋古墳があります。1500年前の百済の皇族の墓と言われています。室尾にも古墳があると言われています。朝鮮通信使施設以外にも朝鮮半島由来の遺跡などは呉市にまだまだあるのかもしれません。
 お尋ねします。どのようなものがあるか、把握しておられたら教えてください。

【答弁】
 議員ご案内の,呉市の史跡である倉橋町鹿老渡の「岩屋古墳」からは、土師器や須恵器など土器の破片が採取されておりますが、百済の皇族と関わりがあるようなものは出土しておりません。
 しかしながら,奈良時代,現在の倉橋島の本浦や桂浜は遣新羅使船の寄港地に指定されており,一行が倉橋島に滞在した際に詠んだ歌が万葉集にも残っておりますので,当時から朝鮮半島との交流はあったことがうかがわれます。
 また,昨年度から3年間かけて策定中の「呉市文化財保存活用地域計画」の中で,現在地域のお宝や,未指定の文化財の掘り起こしを行っておりますので,今後朝鮮半島にゆかりのある遺跡等が見つかる可能性もあるものと考えております。

  (3)韓国との交流の活性化

【質問】呉市出身で三津田高校を卒業した農学博士に?長春博士がおられます。50才半ばで朝鮮半島に渡られ、大根と白菜を自給自足できるようにしました。大根キムチ、白菜キムチが普通に食べられるのは呉市出身の?長春博士のお陰です。なので韓国の教科書に載っています。韓国のほとんどの方は知っています。お嬢様は稲盛会長に嫁いでおられます。お父様は朝鮮半島がロシアに編入されるのを阻止した方です。先ほどの古墳の話とか。?一族の話を韓国の方とすると会話が弾みます。
 この際、韓国と呉市の結びつき、歴史をまとめて、交流に活かしたらどうかと思いますが、市の見解をお聞かせ下さい。

【答弁】朝鮮通信使をはじめ,今議員が紹介された「韓国近代農業の父」と呼ばれた?長春(ウ・ジャンチュン)農学博士や,姉妹都市の昌原(チャンウォン)市など,韓国と呉市とは古くから交流やつながりがあることは認識しております。
 これらの歴史や交流を広く知っていただくことが,韓国と呉市の交流の活性化に結びつくものと考えておりますので,今後も昌原市との交流などを継続しながら,韓国と呉市との関わりについて研究してまいります。

【提案】世界平和に貢献するために観光と交流を一層勧められますよう提案致します。