公立下蒲刈病院
令和6年第決算特別委員会
公立下蒲刈病院
◆岡崎委員 代表質問でも言わせてもらいましたが、黒字ということで、本当におめでとうございます。努力に敬意を表します。そのときにもちょっと言わせてもらったんですけれど、今、日本全国病院が統合されつつあって、そのときに個室を増やそうという動きがあります。といいますのが、痴呆がある方は、若干大きい声を出されるとか、子供がいるときは、付添いの方が要るということで、個室を増やそうという流れになっておるんですけれど、今お聞きしましたら、個室が3室ということなんですけれど、可能であれば、増やすほうがいいと思うんですが、いかがなもんでしょうか。
◎岩崎病院事業課長 先ほどの個室の御質問なんですが、施設の状況としては、病棟が3階にあるんですが、面積の関係がございまして、なかなか改修は厳しい状況でございます。
◆岡崎委員 分かりました。恐らく国の方針としても、全体の3割までが限度ということもあるんですが、できる限り個室を増やされるように、よろしくお願いいたします。
令和6年9月岡ア源太熨纒\質問・答弁
◆29番(岡崎源太朗議員)
3番目に、公立下蒲刈病院についてお尋ねいたします。
公立下蒲刈病院の経営状態はどうでしょうか。お尋ねいたします。
◎福祉保健部長(小笠原徹也) 公立下蒲刈病院の経営状況について、経常損益は、令和元年度から令和3年度にかけて年間5,000万円前後の赤字で推移しており、令和4年度については7,194万円の赤字となり、累積欠損金は令和4年度末で約4億9,000万円となっておりました。令和5年7月から、在宅復帰に向けたリハビリ等の各種支援を行うための地域包括ケア病床を新たに導入し、入院患者の増加も加わり、入院収益を大きく押し上げました。純利益は6,206万円となり、令和4年度の決算額7,194万円の赤字から1億3,400万円収支を改善し、累積欠損金は約4億2,000万円となっております。引き続き良質な医療を継続して提供していくため、地域に根差した運営を継続するとともに、適切な病院運営を目指してまいります。
◆29番(岡崎源太朗議員) 全国の地方公立病院の経営が大変な中、黒字というのは大変すばらしいことではないかと思います。頭が下がります。リハビリ分野の充実等、経営努力の跡が顕著でございます。ここで施設と設備が充実されると、さらに医療が発展いたします。
昨年12月、総務省から病院事業の地方財政措置が発表されました。その中に交付税措置がございまして、複数病院の統合、または医療機能の統合見直しがある場合は、25%の交付税措置が40%になるというものでございます。公立下蒲刈病院は、蒲刈診療所と大地蔵診療所と統合いたしました。医療機関が統合いたしました。この総務省の病院事業の地方財政措置の基準に適合するかどうかをお尋ねいたします。
◎福祉保健部長(小笠原徹也) 国が示す病院事業の地方財政措置の基準では、公立病院経営強化プランに基づき、原則として令和9年度までに行われる公立病院の機能分化、連携強化に係る施設設備の整備について、病院事業債特別分として普通交付税を措置することとされております。令和6年3月に策定した呉市病院事業経営強化プランには、この交付税措置の対象となる施設整備は盛り込んでおりません。診療所の廃止は要件に合っておらず、また医療機能の見直しについては、急性期機能の集約先となる基幹病院の整備が対象となるため、基準には適合しないと判断しております。公立下蒲刈病院は建設から35年が経過し、施設設備等の老朽化が進んでいますが、現状まだ使える部分は多く、必要な修繕や改修はその都度行っております。大規模な改修等については、病院経営状況を踏まえ、よりよい医療環境が提供できるよう検討してまいります。
◆29番(岡崎源太朗議員) ありがとうございました。この病院事業の地方財政措置は、厚生労働省ではなく、総務省の補助事業でございます。施設の整備制度は、他の省庁を探せば、ほかにもあるかも分かりません。もし防衛省の施設が4島に来れば、基地周辺整備費の対象となると思われます。公立下蒲刈病院からの眺めはすばらしく、心と体が健康になります。病院の裏にグラウンドと体育館がございます。病気を治療する病院と併せて健康を増進する施設として、厚生労働省以外の他省庁の補助制度、新たな補助金制度、あるいは現制度の基準見直し等の機会がありましたら、施設の充実と設備の充実をよろしくお願いいたします。
◆29番(岡崎源太朗議員)
次に、ICT化についてお尋ねいたします。
島には光ケーブルが通りました。遠隔診療、在宅であるいは公民館などで、病院に行かなくても診察ができるシステムに取り組んではいかがでしょうか。また、電子カルテやロボット治療に対応できるようにICT化に取り組んではいかがでしょうか。
◎福祉保健部長(小笠原徹也) 安芸灘地域は高齢化率が高く、病院に通院できない患者が少なくないため、現在は訪問診療を推進しております。下蒲刈病院としては、できるだけ地域住民に寄り添った医療の提供を目指しており、将来的には在宅診療と併せて遠隔治療を活用したいと思います。過疎地域や通院できない患者に対しての遠隔診療は、患者の様子を伺うのには有効なものと考えておりますが、実際の導入に当たっては、通信環境の整備だけではなく、検査や医療処置が必要な場合もあるため、看護師が患者宅へ訪問し、患者が看護師の補助を受けながらタブレットなどで病院の医師の診察を受けられるような診療の実施に向け、研究を行いたいと考えております。
電子カルテについては、呉市病院事業経営強化プランにおいて、令和9年度までの導入を目指すこととしており、導入にかかる費用について、補助金等有利な財源が確保できる適切な時期に導入を図ってまいります。
ロボット治療の導入については、非常に高額な医療機器であることから、導入は現時点では困難であると考えておりますが、これらの課題を解決するための取組を進めることが重要と考えております。
◆29番(岡崎源太朗議員) ありがとうございます。薬を受け取るためだけに半日もかけて通院するというのは非効率的でございます。遠隔診療をぜひお考えください。
私の左足はAIロボットが手術をいたしました。ロボットは手術のたびに腕を上げまして、通信環境で技術をどんどん蓄えてまいります。いずれ地方病院は、ロボットで世界最高水準の手術ができるようになると思われます。先端技術で世界の見本となれるように努力をお願いいたします。