商店街活性化



令和元年12月一般質問
***1.商店街活性化について
*** (1)現在の取り組み
【質問】 私は誠志会 岡ア源太烽ナございます。今日は質問者が多いので挨拶抜きでさっそく質問に移らせていただきます。
 私の両親は四国香川県の出身で、そのために里帰りする度に途中高松を通ります。そのときに高松商店街の復活劇、V字回復、グレードアップを見て参りました。
 高松丸亀市はシャッター通り化した商店街活性化に成功した町です。成功事例にあやかりたいと考えていますが、まずは呉市の商店街活性化の現在の振興策と取り組み予定しているものがあったら教えてください。
質問席に移動します。

【答弁】 呉市では,商店街の活性化に向けた振興事業の奨励のほか,にぎわいの創出に向けた空き店舗の有効活用のため,意欲ある新規出店者から魅力的な事業案を公募する「来てくれ店舗公募事業」を平成17年度から実施し,これまでに89店舗の新規出店と300名以上の雇用を創出しているところです。
 一方,これらの取組により新規出店がある反面,老舗店舗の廃業などにより,依然として商店街の空き店舗率は高い状態にあり,空き店舗対策として建物単体で取り組むことの限界があること,また,店舗等への活用可能な不動産情報が不足しているという点など課題があると考えております。
 これらの課題に対応するため,本年度からは,リノベーションまちづくり事業にも取り組んでいるところです。


*** (2)高松丸亀商店街の取り組み
 高松市は、瀬戸大橋による大きな経済効果を期待していました。しかし、橋開通以降、大型店舗が17店出店し、人口当たり大型店売り場面積は日本一となりました。シャッター通りとなった商店街が取った対策がTMOやTCMでなく、BID方式でした。BID方式とは、直訳でビジネス改善地区、土地の所有権と使用権を分離し、商店を再配置するというものです。
 BID方式で、丸亀町の再開発事業は地元住民が中心となって第3セクターのまちづくり会社を立ち上げ、まちづくり会社が商店街全体をマネジメントし、売上高3倍、税収も10億円伸びました。
 民間主導型の再開発により商業の活性化やエリア価値向上に伴う税収増に成功した高松丸亀町商店街の取り組みをどのように捉えているか伺いたい。

【答弁】高松丸亀町商店街の民間主導型の再開発は全国的にも有名であり,大変高く評価しておりますが,事業の実施にあたっては,土地所有者全員の合意が必要であること,誰が主導的に担うかなどの課題があり,本市の商店街で同様の手法を取ることは,現状では非常に厳しいと考えております。
 呉市といたしましては,本年9月定例会でもご答弁いたしましたとおり,本年度から取り組みを行っているリノベーションまちづくり事業により,まずはまちづくりの人材発掘・育成を行いたいと考えております。
 この事業により発掘・育成された人材が,遊休不動産の再生を核とした成功事例をまちに示していくことで,周辺の遊休不動産の再生が連鎖的に進む波及効果と賑わいの創出を期待しています。
そして,その繰り返しによりエリア価値を向上させ,将来的な税収の増加にも繋がっていくことを目指してまいります。


*** (3)市営住宅の建設
【質問】高松丸亀市商店街活性化の中心コンセプトは商店街の人口を増やすことです。
商店主がよそに住んでいて,買い物は地元商店でしない。これでは売り上げが上がらないので,再配置の時に,1階と2階は商店で,3階はイベント広場,4階以上は住宅にしました。商店街の会長が自治会長になりました。商店街に住んでいる人が商店街で買い物をする。このことで商店街でお金が回るようになったそうです。呉市でも中通りだけで4,000人が住めば,最低限の売り上げが確保されると考えます。
 ここで質問します。民間主導で高松丸亀市と同じように商店とマンションの複合施設ができればいいのですが,最初の呼び水は市が見本を示すべきです。1階が店舗,2階が集会所,3階以上が少人数家庭向け駐車場なし市営住宅の建設をして,再配置住宅の見本とすべきと思いますが,法的に建設可能かお尋ねします。

【答弁】中通地区の用途地域は商業地域となっており,建築基準法等に適合する計画であれば,店舗,集会所及び市営住宅は,いずれも建築可能な用途であり,公営住宅法上の問題もありません。
また,中通地区は,現在策定中の立地適正化計画の素案において,居住誘導区域内であるとともに生活サービス機能等を誘導する都市機能誘導区域内となる予定です。
そのようなことから,今後こうした誘導区域内に都市機能や住居を備えた複合施設を整備するという議員のご提案は,コンパクトシティを目指す本市にとりまして,大変有効な手法の一つであると思います。
 議員からご紹介のあった高松市のほか,佐世保市においてもアーケー下のある商店街の中心部において,市街地再開発事業により,低層部は店舗やコミュニティ施設,上層部は分譲住宅という複合建物整備が行われております。
 今後,これらの事例を参考に,研究をしていきたいと考えておりますが,当該地の地価が非常に高いことから,市営住宅の建設地として適地か否かの判断は慎重に行う必要があると考えております。


*** (4)サービス付き高齢者向け住宅の建設
【質問】『くうねるあそぶを町内で』が私の提案でございます。
 市営住宅が難しいようであれば、国の補助金と税制優遇があるサービス付き高齢者向け住宅で同様の建物ができないかお尋ねします。

【答弁】平成28年に中核市に移行したことで,呉市はサービス付き高齢者向け住宅の登録業務を行っております。
事業実施に当たっては,支援策とレて,国による建設費の一部補助や住宅金融支援機構による融資,及び県・市による税の軽減が行われておりますが,整備主体はあくまでも民間事業者となっております。現在,呉市には,13棟421戸が整備され,中通地区にも既に2棟61戸が整備されております。
今年度は,2棟137戸の登録申請があるなど,民間事業者がニーズに応じた整備をしているところと認識しております。

【提案】高松丸亀方式はマンション併設店舗にして、住宅売り上げ費用でリノベーションしました。先ほど申しましたように、中通りが4000人の高齢者中心の町になった場合、1/3は外食されると思います。これだけで、飲食が回ります。アーケードがあるので、雨天でも車椅子で外出できます。ゲートボールの帰りはオープンカフェでゆっくりしてもらう。余ったクラブサンドは夕方食べる。中通りを庭のように使ってもらう。中通りをぶらぶらする「中ブラ」と言われるようになることを願います。